今回のスコットランド旅行では、いくつかのB&Bに泊まりました。
今まで海外旅行で泊まるのはホテルばかりで、B&Bへの宿泊はこれが初めてでした。そのため、B&Bはどう予約すればいいのか、宿泊方法はホテルとは違うのか、など事前によくわからないことだらけでした。
イギリスのB&Bはどんな感じだったのか、どうやって予約すればよいのか、ついてまとめました。B&Bにメールで空室確認・予約をした際、実際に送ったメール文面も載せています。
B&Bに泊まってみたいが初めてでどんなところなのかよくわからない、という人の参考になれば幸いです。
目次
B&Bとは、こんなところ
B&B(ビー・アンド・ビ―)とは、「ベッド&ブレックファースト」の略で、朝食付きの個人経営の宿です。日本でいうペンションみたいなイメージで、イギリス国内にはたくさんあります。
ホテルではなくB&Bに泊まった理由
今回旅行したスコットランド北部(ハイランド地方)には、ホテルの数自体が少なく、なかなか空きのあるホテルが見つかりませんでした。
特にスカイ島など人気観光地では、予約をしようと思ったのが遅かったこともあり、絶望的なほどの満室率でした。
そんな状況でも小さな個人宿であるB&Bにはまだ空きがあったため、B&Bを予約し、宿泊することになりました。
B&Bの予約方法
B&Bの予約方法は、大きく分けて3通りあります。①宿泊予約サイトからの予約、②B&Bのホームページから予約 ③B&Bに直接メールして予約、です。
宿泊予約サイトからの予約
これが一番簡単でお手軽な方法です。日本でいう楽天トラベルやじゃらんで予約する感じで、簡単に日本語で予約できます。キャンセル料が無料のプランもあります。
イギリスのB&Bまたはホテルを探すのにおすすめの宿泊予約サイトはBooking.comです。
Booking.comは、宿泊のキャンセルや変更もネットで簡単にできますし、何よりほかの宿泊予約サイトと比べて料金が安いことが多かったです。
ただ、残念なことにすべてのB&BがBooking.comのような宿泊予約サイトで予約できるわけではありません。こういった宿泊予約サイトに載っているB&Bはごく一部です。
実際、私がスカイ島の宿泊地を探していたとき、Booking.comに載っているホテルとB&Bはすべて満室で、全く予約が取れない状況でした。ちなみに、宿泊日の2ヶ月ほど前です。
スカイ島はスコットランドの人気観光地で、世界中から観光客が訪れるのだから、この状況は当然と言えば当然です。
ただ、予約サイトに全く空きがなくても、実際には空いている宿はたくさんあるので、あきらめる必要はありません。
このあとに紹介するように、B&Bのホームページから空室状況を確認したり予約したりすることもできます。実際に私はそうして予約しました。
B&Bのホームページから予約
グーグルマップやガイドブック等で、自分が泊まりたい地域のB&Bを探し、一つ一つそのサイトを見てみます。
オンライン予約システムを取り入れているB&Bは、メニューに「Book a room」「Book now」「Book online」などと表示されているので、そこをクリックしてみると、日付を選んで空室確認や予約ができるようになっています。
部屋の種類(ダブルルーム、ツインルームなど)もいろいろ選べます。ちなみに「en suite」と書かれているのはバスルーム付きの部屋のことです。
宿泊日や希望の部屋を選び、名前、メールアドレス、住所、電話番号、到着予定時刻、クレジットカード番号などを入力すれば、予約完了です。
たいていのB&Bでは、デポジットと言って前払い金のようなものを取られます(そのため、クレジットカード番号の入力が必要です)。
そのB&Bが決めた期日(宿泊の7日前とか)以降にキャンセルをすれば、そのデポジットからキャンセル料が取られるような仕組みになっているようです。それ以前のキャンセルでは、お金は取られません。
また、スカイ島などのバケーションで訪れる人が多いような観光地では、最低2泊以上でないと予約を受け付けないというB&Bも多いので、注意が必要です。
メールで予約
オンライン予約システムがなく、「問い合わせ、空室確認、予約はメールで」と書かれているB&Bもあります。
その際は、問い合わせ確認のメールを送ります。英語がペラペラの人なら問題なくメールを打てるでしょうが、英語が苦手な人はどのような英文を書いたらいいのか送ったらいいのか悩むことと思います。
下はスコットランド旅行の際、実際に私が送った問い合わせメールです。文法的に正しいかどうかは保証しません(私も英語は得意ではありません)。
とりあえずこのメールで空室確認、予約できたので、参考として載せておきます。
件名:Inquiry about availability
I would like to visit Durness and stay in your room 28th this June. I will appreciate you if you could inform me your availability.
Check in :28th June, 2017
Check out :29th June, 2017
Nights : 1 night
Person: 2 Adults
Type of Room: Petite Double Room
I look forward to hearing from you.
Kind regards
自分の名前、メールアドレス
※ダーネス(Durness)にある宿に送ったメールなので、Durnessという地名が入っています。
要するに、「6月28日から29日まで、1泊、大人2名で、プチダブルルーム希望ですが、泊まれますか?」ということを伝えたメールです。伝えるべき内容は、日本のホテルに問い合わせるときと同様です。
それに対して宿から返ってきたメールがこちら。
Thanks so much for your accommodation enquiry with us at Mackay’s Rooms, Durness. We are really delighted to be able to offer you availability on your requested dates. We have our petite double room at £129.00 per night including breakfast. This rate is based on two persons sharing. If you wish to make this reservation please forward your full contact and credit card details to guarantee the booking. You can split your details over two emails for security purposes, the first with the first half of the number, the second with the remaining numbers, expiry date and 3 digit code on the back of the card. Please note that it is always better to book directly with us. Mackay’s Rooms no longer offers dinner in the evening, but we will be delighted to help you select a restaurant or make a reservation for you in Durness or in surrounding area
If you prefer you can call me directly on (+44) 01971511202 with full details and I will then confirm your reservation by e-mail or post if you prefer.
I look forward to hearing from you
Fiona Mackay
宿泊の問い合わせありがとう!その日は予約可能だよ。1泊朝食付き129ポンドね。予約保証金としてクレジットカードの番号を教えてね。安全のため、クレジットカード番号は前半と後半に分けて2通のメールで送ってね。ウチは夕食はついてないけど、近所のレストランの紹介や予約は喜んでするよ!
・・・要約すると、こんな感じの内容の返答でした。
これに対して、その期日で予約する旨とクレジットカード番号を記したメール2通に分けて送りました。
1通目。
件名:Making room reservation
Dear Ms. Mackay
Thank you for your quick reply.
Is it possible to make the following reservation:
Date of Check In: 28th June, 2017
Date of Check Out: 29th June, 2017
Stay the Night: 1 night
Type of Room: Petite Double room
Number of people: 2 Adults
Name: 自分の名前 (Ms.)
Tel: +81-××××・・・
Email: メールアドレス
Address: 住所, Japan
Credit card details:
Actual name on Card: クレジットカード名義
Type of credit card: VISA card
Credit card number: ○○○○-○○○○-xxxx-xxxx
I will send you the second email with the remaining credit card details.
Sincerely,
名前、メールアドレス
2通目。
件名:Making room reservation (2)
Dear Ms. Mackay
This is my second email for reservation.
Credit card details:
Credit card number: xxxx-xxxx-○○○○-○○○○
Expiry Date: 08/18 (Month/Year)
3 Digit Code: ○○○
Please inform by e-mail when reservation has been confirmed.
Sincerely,
名前、メールアドレス
ちなみに「3 Digit Code」というのは、クレジットカード裏に書かれた3桁のセキュリティコードです。日本でのネットショッピングでも、この数値の入力を求められることありますよね。
こんな感じで、メールでの予約は完了です。
英語メールの読み書きについては、英語が苦手でもネット検索したりGoogle翻訳を使ったりすれば、なんとかなるものです。多少間違っていても通じると思います。ぜひ億劫がらず英文メールにチャレンジしてみてください。
B&Bへの宿泊はこんな感じでした
スコットランドでいくつかのB&Bに泊まりましたが、どこも宿泊の手順は同じような感じでした。日本のペンションに泊まるのと似ていますが、少し違う点もあります。
チェックインと鍵
夕方、予約していたB&Bに到着すると、オーナーが出迎えてくれます。そして部屋に案内してくれ、部屋の使い方や朝食について説明してくれます。
B&Bはホテルとは違い個人経営なので、あまり遅い時間帯のチェックインはできないところが多いようです(遅くても19時ごろまで)。予約の際、何時ごろ到着予定か入力(選択)するようになっているところが多かったです。
予定到着時間よりも遅くなりそうな場合は、連絡した方がよいようです。
夕食を食べずにB&Bに到着した場合は、オーナーさんが夕食が食べられるレストランを教えてくれます。B&Bの人がおすすめしてくれたレストランで食事をとることが多かったのですが、これらのお店はほとんどハズレなく、おいしかったです。
2つの鍵
ここが日本のペンションと大きく違う点かと思いますが、B&Bでは2つの鍵を渡されます。一つは部屋の鍵、もう一つは玄関の鍵です。
夜や朝早くは、玄関の鍵が閉まっているので、自分たちで開けて出入りする感じになります。
朝食
B&Bは、その名の通り朝食(ブレックファスト)付きの宿です。日本のペンションとは違い、朝食の時間やメニューを自分で選ぶことができるのが大きな特徴です。
チェックインした際に、朝食メニュー希望を選ぶ用紙を渡されます。その日の夜までにこの用紙を記入し、オーナーに渡すか、決められた場所に置いておきます。
朝食の時間は、「7:00 7:30 8:30」などと書かれているので、希望の時間にチェックを入れます。
朝食メニューは、数種類あるうちから選ぶことができる宿がほとんどのようです。スコティッシュブレックファスト、ポリッジ、パンケーキなどのメニューがあります。
ちなみに、「スコティッシュブレックファスト」はスコットランドでの伝統的な朝食の呼び名で、ロンドンなどのイングランドでは「イングリッシュブレックファスト」と呼ばれます。
スコティッシュブレックファストを朝食として選択した場合は、その中に含まれる具材も選択することができます。
スコティッシュブレックファスト(フルブレックファスト)には、目玉焼き(またはポーチドエッグ)、ベーコン、ソーセージ、トマト、マッシュルーム、ハギス、ベイクドビーンズなどが含まれているのですが、その中から食べたいものだけを選ぶことができます(渡された用紙にメニュー、具材が書かれているので、食べたいものにだけチェックマークを入れておきます)。
こちらは実際にB&Bで出たスコティッシュブレックファストのプレートです。全部の具材を選ぶと結構ボリューミーです。
こちらはポリッジという、オーツ麦のおかゆです。日本みたいに塩を入れるのではなく、砂糖や蜂蜜を入れて甘くして食べます。旅行で食べ過ぎて胃が疲れ気味の時にはぴったりなメニューです。
日本の宿の場合だと、朝ごはんは全員同じセット(定食)が出てきて、好き嫌いがあってもこのセットを食べなきゃ的な感じですよね。ところが、イギリスのこの朝食の仕組みは、各自食べたいものだけ選んでを食べればよいという感じで、なんだか文化の違いを感じました。
そのほか、シリアル、牛乳、果物、フルーツジュース、ヨーグルトなどはバイキング形式になっていて、好きなものを各自取ってくる形式のところが多かったです。
飲み物(紅茶かコーヒー)は初めに席についたときにどちらにするか聞かれ、持ってきてもらえます。
紅茶で有名なイギリスというだけあって、周りのお客さんを見ても、コーヒーよりも紅茶を頼んでいる人が多かったです。紅茶好きでコーヒーが苦手な私も、もちろん紅茶を選びました。
パンも焼きたてのものを持ってきてもらえます。日本のものよりも薄くてパリパリしていておいしいです。ホワイト(白パン)とブラウン(全粒パン系)が選べるところが多かったです。
B&Bに泊まるのに必要な英語力
初めてB&Bに泊まることを決めたとき、懸念したのがこのことでした。私たちは英会話が非常に苦手です。
入試にリスニングもなく、受験英語ばかりを勉強してきた世代です。文法問題を解いたり英文読むことはある程度できても、実用的な英会話レベルはかなり低いという自覚があります。
B&Bに泊まったら、オーナーさんやほかの宿泊客と世間話などをしなきゃいけないのかも? そんなの難易度高すぎて無理!
と思っていました。ですが、実際には世間話や雑談をすることはほとんどなく、簡単な挨拶をするぐらいでした。英語ができないヤツと思われたから、余計なことを話しかけてこなかっただけなのかもしれませんが・・・。
英語力に関して言えば、海外のホテルに泊まることができる人ならば、全然問題なくB&Bにも泊まれると思います。
感想とまとめ
今回スコットランド旅行で初めてB&Bというところに泊まってみましたが、一言で言うととてもよかったです。
ホテルよりも安く泊まれますし、部屋も申し分なくきれいで、オーナーさんも親切な方ばかりでした。そして、B&Bならではの手作り朝食もとてもおいしかったです。
スケジュールの関係で夜遅くチェックインしたり、朝早くチェックアウトしなければならない場合には使うことが難しそうですが、それ以外の場合には今後の旅行でもB&Bを使ってみたいと思います。